「月の満ち欠け」は苦手としている人が多い分野です。
「続本当はおもしろい中学入試の理科」で一番苦労したのがこの項目の説明です。
「月の満ち欠け」が難しいのは、下記3つのことを理解する必要があるからでしょう。
1.月の見え方(形)
2.月の見える時間
3.月の見える方角
この3つをバラバラに考えようとすると、とても複雑になってしまいます。一方、太陽、地球、月の位置関係を描くことができれば、3つをまとめて理解することができます。具体的に説明していきますね。
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月は光ってる?
太陽、地球、月の中で、それ自身が光を出しているものはどれでしょう?太陽は光り輝いていますね。地球は光っていません。そして月も、月自体は光を出していません。月が明るく見えるのは、太陽の光を反射しているからです。私たちは地球から、「月にあたって反射した太陽の光」を見ているのです。
太陽は光り輝いている
月は光を出していない
月の見え方(形)
太陽と地球と月がどのような位置にあるかによって、月の見え方は変わります。
新月
地球、月、太陽が上記のように一直線に並んでいる場合、月に反射した太陽の光は、地球からは見えません。
満月
月、地球、太陽の順で一直線に並んでいる場合、地球から見た月は、太陽の光をすべて反射して見えるので、真ん丸の満月に見えます。
半月
月ー地球、地球ー太陽が直角の時、月は半月に見えます。
右側が明るく輝いているのは上弦の月、左側が明るく輝いているのは下弦の月ですね。
右半分が見える半月(上弦の月)
左半分が見える半月(下弦の月)
三日月
月と地球と太陽が下記の位置にあるときは、右側が少しだけ光っている三日月の形になります。見えない「新月」から3日前後たってから見えるので、「三日月」ですね。
月の見える時間
まずは「真昼、真夜中、日の入り、日の出」の位置を確認しましょう
真夜中
日の入り
日の出
真昼
地球は、北極点を中心として、反時計回りに一日一回自転しています。太陽に一番近い位置にあるときは「真昼」、遠い位置の時は「真夜中」、昼から夜に変わる位置が「日の入り」で、夜から昼に変わる位置が「日の出」です。
*日本が真夜中の時、地球の反対側にあるブエノスアイレスは真昼になります。
満月
太陽と月が地球を挟んで一直線になっているときが「満月」です。
満月が見えるのは、「日の入り」から、「日の出」までの間になります。
満月は12時間程度、見ることができる!
見える時間帯
真夜中
日の入り
日の出
真昼
上弦の月
右半分が光って見える「上弦の月」は、真昼から真夜中まで見えることになります。
見える時間帯
真夜中
日の入り
真昼
日の出
下弦の月
左半分が光って見える「下弦の月」は、真夜中から真昼まで見えることになります。
見える時間帯
真夜中
日の入り
日の出
真昼
月の見える方角
西
北
南
東
次に方角について考えてみましょう。
北は北極点のある方角ですね。
南はその反対(南極点のある方角)です。
北を上にして右は東、左は西です。
月の見える方角
北は常に北極点のある方角です。
西
北
南
東
北極点
東
南
北
西
西
南
北
東
北極点
東
北
南
西
西
東
北
南
太陽の見える方角
日の入りの時は太陽は
西の方角に見える
夜
東
南
北
西
南
北
東
北極点
北
西
南
西
昼
東
北
南
西
東
真昼は太陽は
南の方角に見える
日の出の時は太陽は
東の方角に見える
満月が見える方角
日の入りの時に
満月は東に見え始める
満月が見えるのは、
日の入りから日の出まで
真夜中は満月は
南の方角に見える
夜
東
南
北
西
南
北
東
北極点
西
北
南
西
昼
東
北
南
西
東
日の出の時は満月は
西の方角に沈んでいく
上弦の月が見える方角
上弦の月が見えるのは、
真昼から真夜中まで
真夜中に満月は
西の方角に沈む
日の入りの時は
南の方角に見える
夜
東
南
北
西
南
北
東
北極点
西
北
南
西
昼
東
北
南
西
東
昼間に
東の方角に見えはじめる
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まとめ:月の満ち欠け
まとめ:月の満ち欠け
4. 地球から見たら、月の形は?
まとめ:月の満ち欠け
5. 地球から見ることのできる時間帯を書き入れる
真昼
真夜中